TE-BONE

2021-09-12 21:21:48

歯槽骨再生治療

再生医療とは?

私たちの身体の中には約60兆個の細胞が存在します。
心臓、脳、皮膚など私たちの組織は細胞が集まってできており、日常で非常に重要な役割を果たしています。

例えば、皮膚細胞は体内の水分を守る働き、そして外部からのウィルスの侵入を防ぐ働きを持っています。
神経細胞は脳に五感を伝えたり、体を動かすための信号を送っています。
肝細胞は体内に重要な物質をつくり出すと同時に体内に侵入してきた不要な物質を分解する役割も持っています。
役割によって約270種類の細胞に分けられます。

福岡MSC医療クリニック|医療法人聖慈会

自家間葉系幹細胞及び歯髄幹細胞による硬組織の再生医療とは、歯槽骨(歯を支えるあごの骨)が萎縮してしまい、骨の不足のためにインプラント治療を受けられない患者さまを対象に、患者さまご自身の骨髄細胞を用いた歯槽骨再生治療(TE-BONEⓇ)です。

歯槽骨再生治療(TE-BONEⓇ)とは自家骨移植に代わり得る新しい治療法であり、株式会社TES ホールディングスと東京大学医科学研究所との共同研究により開発された技術が用いられています。従来の自家骨移植は、患者さまご自身の腸骨(こし骨)またはあごの骨から骨を採取し、歯槽骨のやせた部分に移植する方法であり、患者さまの身体的負担が大きいこと、また手術時間が長いなどの問題点がありました。

歯槽骨再生治療(TE-BONEⓇ)は患者さまから採取した骨髄液中の細胞から培養骨を作成し、ご自身の骨の代わりとして移植する方法です。

他の治療との比較

従来の自家骨移植に比べて
①患者さまの身体的負担が少ないこと
②患者さまご自身の細胞を移植するため免疫拒絶反応がないこと
③重度の歯槽骨萎縮症にも対応できることなどの利点が挙げられます。
「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(平成25年法律第85号)」が平成26年11月25日に施行され、臨床研究(ヒト幹細胞を用いた臨床研究等)、自由診療のもとで良質な再生医療等の研究開発や実用化が安全に進められるよう医療機関や細胞加工物製造事業者が尊重するルールが定められ、再生医療等の迅速かつ安全な提供するための環境が整ってきています。

福岡MSC医療クリニックでは、厚生労働省より再生医療等提供計画番号を受け、「自家間葉系幹細胞及び歯髄幹細胞による硬組織の再生医療他」(第二種・計画番号PB7180001)の治療を提供しています。

福岡MSC医療クリニック|医療法人聖慈会
福岡MSC医療クリニック|医療法人聖慈会

提供する再生医療等

自家間葉系幹細胞及び歯髄幹細胞による硬組織の再生医療他

再生医療等の分類

第二種

再生医療等提供計画番号

PB7180001

治療までの期間

歯髄採取から投与まで:約5週間程度

細胞投与時の所要時間

診察時、医師より説明をお受け下さい

治療等のリスク・副作用

組織採取の際:
麻酔薬時の刺入や注入、骨髄液の吸引に伴う痛み、腫れ、痛み、違和感など

細胞投与の際:骨髄由来細胞を用いた再生医療の使用ではこれまでのところ明らかな副作用は報告されておりません。しかしながら、再生医療の分野での使用経験は限られており、将来問題が起こる可能性を完全には否定できないことをご了承ください。

幹細胞培養上清液

近年、脂肪組織に由来する間葉系幹細胞についてはその特性に関する研究が盛んに行われており「ヒト脂肪由来幹細胞培養上清」に含まれる、各種の成長因子群、生理活性物質や細胞外たんばく質についても様々な研究成果が報告されています。

福岡MSC医療クリニック|医療法人聖慈会

培養上清液とは

福岡MSC医療クリニック|医療法人聖慈会

幹細胞を培養し、遠心分離し、細胞や不純物を取り除いた上澄みの部分が「上清液」です。

この上清液にはサイトカインが豊富に含まれています。

サイトカインとは幹細胞を培養するときに、幹細胞が分泌する成分のことです。

この成分は、タンパク質成分が含まれており、そこにはサイトカインと呼ばれる細胞活性のカギとなる情報伝達物質が豊富に含まれています。

サイトカインは、体内の損傷を受けた組織や細胞の機能回復に重要な役割を果たし、老化などにより衰えた細胞の回復を後押しするため、さまざまな効果が期待できます。

自己幹細胞由来サイトカイン(成長因子)は化学的合成法(アミノ酸を使用したサイトカインの合成や遺伝子組替え方法)で生産されたサイトカインと比較すると、生体内本来のサイトカインであることから適合性に優れている利点があります。

EGF

(上皮細胞増殖因子)

・表皮細胞を増殖する成長因子

・肌のターンオーバーを促進

βFGF

(塩基性繊維芽細胞増殖因子)

・血管内皮細胞の増殖と血管新生を促す

・コラーゲンを産生する繊維芽細胞の増殖を促す

成長因子

・組織修復や神経保護作用

HGF

(肝細胞増殖因子)

・肝細胞の増殖を促す成長因子

・正常な肝細胞を増やす事で肝硬変や慢性肝炎を防ぐ

TGF-b

(トランスフォーミング

増殖因子)

・組織発生、細胞分化、胚発育において重要な役割を果たす。

・抗炎症効果がある。

VEGF

(血管内皮細胞増殖因子)

・新生血管の形成に作用する。

PDGF

(血小板由来増殖因子)

・損傷を受けた皮膚細胞の再生を促進する。

GM-CSF

(顆粒球単球コロニー増殖因子)

・顆粒球、単球マクロファージの増殖誘導因子

点滴による投与

点滴などの溶液に培養上清液を入れて、ゆっくりと静脈内に投与します。

培養上清液に含まれる多種多様のサイトカインが、体内の損傷している部位の細胞を活性化し、様々な老化現象を改善することが期待されます。


電話
メール
アクセス
TOP